いささか乱暴な話し
10年近く親交があるAからメールが来た。
どうやら聞きたいことがあるらしい。
このA、セクレタリーとして、マニラにある本社や近隣にある支店、営業所に各種書類を届けたり、回収したりする仕事をしているとのこと。
運転手つきの会社の車利用なので、仕事は楽だし、給料もそこそこ良いので、今の仕事に満足しているとのこと。
ところが、運転手の家族に問題が生じ、田舎に帰ることになってしまったとのこと。
そこでボスから、これからは自分で車を運転して書類を届けてくれと言われたが、これってどう思うかと聞いてきた次第。
車の運転は出来るのか聞いたところ、バイク通勤しているので免許証は持っているが、車を運転したことは無いとのこと。
どうやら、車の運転を覚え、自ら運転して書類を届けろとボスから言われたようで、それに対し疑問を抱いた様子。
ご存知のようにフィリピンは日本と違い自動車学校に行かなくても免許証は取得できるので、運転技術や知識に乏しく車は危険極まりない。
マニラ市内の道路は、にわかドライバーが運転できるほど簡単な道路ではない。
それにAの職務はセクレタリーで、ドライバーではないはず。
運転手が自己都合で田舎へ帰らなくてはならなくなったのなら、会社は新しく運転手を雇うべきで、運転までしろと言うのはいささか乱暴な話。
そのようにボスに言えとアドバイスした。
早速ボスに話をしたようでボスからは、車の運転をしないのならバスを使ってマニラや近隣へ書類を届けるようにと、言われたとのこと。
その時の交通費は当然会社持ちだよねとAに聞いたら分からないと言うので、もし交通費が自己負担なら書類を届ける仕事は出来ないと言えと再度アドバイスした。
何とか話が付いたようで、現在Aはその都度会社から交通費をもらって、本社や支店・営業所へ書類を届けているとのこと。
それにしても、ドライバーとセクレタリーの両職務をセクレタリー待遇でさせようとするあたりは、フィリピンならではのことと妙に感心した出来事であった。
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