フィリピンの入管施設に収容されている４人の邦人容疑者。

４人のうち渡辺優樹容疑者と小島智信容疑者の両者は、昨日、元妻らからの暴行罪での告訴に関する裁判が行われたものの、裁判所は告訴棄却の判断を示さず、裁判の続行が決定した。

２人への告訴については、フィリピンの法務省は「事件は送還を遅らせるために捏造されたもの」との見方を示していて、検察側は告訴の取り下げを申し入れていたが、昨日の裁判では結論が出ず仕舞い。

裁判の続行が決まったことで、日本の警察当局が求めてきた今村磨人容疑者と藤田聖也容疑者とを合わせた「4人同時の送還」は不可能な状態になった。

そして今朝、今村磨人容疑者と藤田聖也容疑者の２人の強制送還が実行され、収容所を出てマニラ空港へ到着する様子がテレビで報道された。

残る２人の容疑者も、今日の裁判次第では、明日にも強制送還が行われる予定とのことだが、はてさてどうなることやら。

８日にはマルコス大統領が訪日するというのに、こんな調子じゃぁフィリピンのイメージは低下する一方だ。

件の入管施設は所長以下職員 36人全員を更迭したというが、そんなことで不正や賄賂が根絶するとは思えないし。

現に強制捜査でスマホ等が没収された筈なのに、この収容所に居る受刑者がスマホを持っている画像がＳＮＳに出回っているし。

また今回の事件と一連の報道で、日本で犯罪を犯してもフィリピンへ逃亡すれば簡単には捕らないということが広まってしまったし。

それにしても今回ほど、日本側の報道だけでは情報が不十分だし、片手落ちだと感じたことは無い。