元参院議員の男が、現職国会議員に成り済まして新幹線のグリーン券をだまし取ったなどとして逮捕された事件。

男もお粗末だが、管理・運用もお粗末という事件に呆れてしまった。

男が悪用したとされるのが、国会議員に与えられる鉄道乗車証、通称・ＪＲ無料パス。

公務であれば新幹線や在来線が乗り放題というパスだ。

この男は発券の前に、容疑者自身が過去に使っていた公務用のＪＲ無料パスを見せ、駅員をだましていたとみられる。

このＪＲ無料パス、有効期限は１年間で、衆参事務局が年度ごとに議員らに希望を聞きＪＲ側から購入しており、今年度予算で約５億円計上しているという。

衆参事務局によると、有効期限が過ぎれば返却を求めているし、落選・辞職した場合でも同様とのことだが、この男は落選後もこのＪＲ無料パスを継続的に使っていたというから驚きだ。

ＪＲ無料パスの大きさは名刺程度で、議員の氏名や有効期限は記入されているが、顔写真は無く、利用時の本人確認についてはＪＲ側任せで、議員の個別の利用記録も存在しないという、何とも杜撰な管理。

先ごろ話題になった文通費と言え、このＪＲ無料パスと言え、国会議員の手当てはもっと厳格な管理・運用をすべきだ。