春夏秋冬

春夏秋冬、日々起こっていることや身近で起きた出来事を自分目線で気儘に綴ります。

雑感

昨日、関西財界首脳との懇談会を終え、記者会見した日銀の植田総裁。



現在の景気回復局面について、「いつまでも続くことは期待できない」との懸念を示した。



景気回復が続くかどうかは、賃上げや海外経済の動向に左右されると述べ、米国の急速な利上げによる経済減速のリスクに加え「中国経済の持ち直しペースが鈍化している点も気がかりだ」と話した。



景気の先行き懸念や賃金上昇の実績を待っているうちに、円安による物価高騰で国民の生活が苦しくなり、結果内需を支える個人消費が落ち込み景気停滞にという過ちを、またぞろ犯したいようだ。



本当にインフレにしたいのなら、この局面での過度な円安誘導はマイナスにしかならない。



輸出産業の競争力は20~30年前とは比較にならないくらい脆弱になっているし、国内消費を抑え込む政策を続ける限り、まともなインフレにはならない。



2%という目標に頑なに固執するのではなく、局面に応じた柔軟な姿勢が必要なのでは。



岸田総理は昨日、①物価高から国民生活を守る、②持続的賃上げ、所得向上と地方の成長、③成長力につながる国内投資促進、④人口減少を乗り越え、変化を力にする社会変革、⑤国土強靱(きょうじん)化など国民の安全・安心、の5つの柱で構成する対策を実施すると表明した。



物価高から国民生活を守るなら、物価高の原因を潰さないといけない。



それは行き過ぎた円安の是正。



日銀は金融政策を転換した場合、景気を押し下げることを心配しているが、大幅な利上げを実施しなくても、政策転換さえすれば、マーケットは変わるはず。



日銀も政府も、根本問題を解決する政策や対策を実施して欲しいものだ。