春夏秋冬

春夏秋冬、日々起こっていることや身近で起きた出来事を自分目線で気儘に綴ります。

方向が違うと思うんだが・・・

毎年夏のこの時期になると「返礼品競争が激化」と言った、"ふるさと納税"を巡る記事がマスコミに登場し始める。



地方を応援するという本来の目的を逸脱して返礼品目当ての寄付が増えている、税金の一部が個人の利益になるのはおかしい、といったような内容の記事だ。



また、ふるさと納税のせいで本来の税収が減ってしまっていると批判する東京都 23区や政令市などの嘆き節の記事も定番だ。



こうした記事を横目に、"ふるさと納税"は、年々伸び続けている。



総務省が前年度の実績をまとめた「ふるさと納税に関する現況調査結果」が、8月1日に公表された。



それによると、2022年度の"ふるさと納税"の受入額は全国合計で 9,654億 1,000万円と、前年度に比べて 16%増え、3年連続で過去最高を更新した。



筆者も昨年初めてふるさと納税を利用した一人である。



原資はと言うと、マイナンバーカードの還元ポイント(笑)。



今年度1兆円突破は確実な情勢とも言われる"ふるさと納税"。



個人住民税の総額は13兆円を超えるので、その2割がふるさと納税として使われると仮定すると、2兆円を大きく超えることになる。



そんな伸びが許せないのか、総務省はさらに規制強化を決めた。



10月から返礼品の規制をさらに厳格化し、「寄付金受領証の発行や仲介サイトへの手数料、送料を含めて寄付額の5割以下」とすることを求めるという。



また、「地場産品」の定義もより厳しくするという。



ふるさと納税を推進する立場にいるはずの総務省が、何故かふるさと納税の足を引っ張るような規制強化。



言わずもがな、ふるさと納税は、地方創世の一環として始まった制度で、納税者が寄附先を選択することで、その使われ方を考えるきっかけともなる制度である。



返礼品や税制メリットが注目されがちだが、「地方活性化」に大きな貢献をしているものである。



災害等にあった市町村へ返礼品無しの寄付をするといったことが生じるようになったのも、ふるさと納税のお陰かもしれないし。



返礼品に目くじらを立てる総務省、方向が違うと思うのだが・・・。