春夏秋冬

春夏秋冬、日々起こっていることや身近で起きた出来事を自分目線で気儘に綴ります。

今回のG7

G7広島サミットが閉幕した。



その成果に関しては賛否色々あるようだ。



例えば、核軍縮に関する初の独立文書「広島ビジョン」。



岸田総理は「理想の実現に向けたG7首脳の決意、行動を示す力強い歴史的な文書になった」と強調したが、核軍縮の進め方については「安全が損なわれない形」との条件が付され、「防衛目的」や「侵略抑止」の場合は使用が容認されるとの立場を盛り込んだ。



「現実的で実践的なアプローチ」の名のもとに、核爆弾が落とされた広島の地で核抑止の維持が正当化されたのは皮肉としか言いようがない。



広島の実相に触れる機会、広島を知ってもらう機会という意味での成果はあったと思うが。



今回のG7で、民主主義と権威主義との分断・対立がより深まったこと、現在の国際社会は違法な戦争を止める有効な手立てをとれないことが改めて分かった。



国連安保理は常任理事国の拒否権で機能不全に陥っているし、新興国も加わるG20も一致した方向性を示せる状況にはない。



国際社会を分断と対立から協調へ転換させる手立てはあるのか?と考えざるを得ない今回のG7だった。