春夏秋冬

春夏秋冬、日々起こっていることや身近で起きた出来事を自分目線で気儘に綴ります。

もひとつと感じた出来事

一定以上の収入がある高齢者の医療保険料引き上げが決まった。



昨日の国会で成立した健康保険法などの改正案は、 75歳以上の高齢者が負担する保険料の伸びと現役世代の後期高齢者支援金の伸びが1人あたりで同程度になるよう見直すというもので、その一環として所得が多い高齢者の保険料の上限を段階的に引き上げることになった。



また、子育て支援として4月に増額された出産育児一時金の費用の一部を、 75歳以上の高齢者にも負担してもらう仕組みも導入することになった。



医療保険料の負担が増えるのは、年金収入が年 153万円を超える人たちで、全体の約4割だという。



これ以外にも今後費用の伸びが最も大きいと予想される介護保険について、2割負担を求める所得対象を広げるかどうかの議論が続いているし、要介護度が低い人への生活支援サービスの扱いやケアプラン有料化の議論も控えている。



現に昨日成立した法案は、「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」という 11の法律を含む改正案で、この中には介護保険法の改正も含まれており、今後高齢者の介護保険料の引き上げが検討されることになる。



高齢者の負担増や給付の抑制にも限界があり、こんな小手先のことばかりでこれからの少子高齢社会を乗り切れるとは到底思えないのだが。



従来の「社会保障の主な受益者は高齢者世代、主な費用負担者は現役世代」という構造を見直し、「高齢者も相応の負担を求める一方、現役世代は社会保障の受益者としての実感を得られるようにする」というなら、税金投入のあり方、増税も含めた税・社会保険料全体の在り様の議論を合わせて行うべきでは。