どうしようもない酷さ
憲法に基づいて専守防衛に徹し、軍事大国にならないとしてきた戦後日本の安保。
熟議も国民への説明も後回しで、大転換された。
政府は、今後10年間の日本の外交・安全保障の基本方針を示した「国家安全保障戦略」など安保関連3文書を閣議決定した。
「丁寧」、「謙虚」といった言葉とは裏腹に、議論を煮詰めず、場当たり的にことを進める岸田総理。
「内容、予算、財源」の3つを一体的に議論すると繰り返してきた総理。
そうであれば、防衛力強化に必要な内容が議論され、それに伴う予算規模が議論され、その裏付けとなる財源を考えるのが本筋。
しかし総理が先んじて決めたのは予算、それも何が必要なのか中身の精緻な議論もないまま、 43兆円というとんでもない額を決めるという酷さ。
許されないのは先の参院選では一言も触れず、臨時国会が終わってから決めるという、有権者を蔑ろにした進め方。
安保環境がここに来て変化してきているとは言え、平和憲法と日米安保条約の下で専守防衛に徹してきた基本方針を、こんな稚拙、拙速なやり方で大転換して良いはずがない。
財源を巡り自民党内で大騒ぎになったのを他所に「決定プロセスに問題は無かった」と発言した岸田総理を見た時、こりゃ本当に駄目だとつくづく思ってしまった。
いつからこんな酷いやり方がまかり通るようになってしまったのか。
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